ダウンを自宅で洗いたいけれど、「ボリュームが減ってしまわないか」「シミが残らないか」「嫌なニオイがつかないか」と不安を感じていませんか。正しい洗い方を身につければ、クリーニング代を節約しながらダウンをふわふわの状態で長く使えるでしょう。
この記事では、洗濯表示の確認方法から手洗い・洗濯機での具体的な手順、失敗しない乾燥のコツまでを詳しく解説します。この記事を読んで、自宅でダウンを安全に洗う方法を理解し、節約しながら大切な服を長持ちさせましょう。
目次
ダウンのジャケット・コートは自宅で洗える?
ダウンは洗濯表示のマークを確認すれば、自宅で洗えるかどうかを判断できます。ただし、高級ブランドや装飾が多いダウンは、自宅洗いによる失敗リスクが高いため注意が必要です。
自宅で洗えるダウンと洗えないダウンの違いを理解し、適切な方法を選びましょう。
洗濯表示マークの確認方法
ダウンの内側についている洗濯表示タグを確認してください。洗濯桶のマークに「手のイラスト」または「手洗イ」という文字があれば手洗いが可能です。
また、洗濯桶の中に「30」や「40」などの数字が書かれていれば、その温度を上限として水洗いできることを示します。 一方、洗濯桶に×印がついている場合は水洗い不可のため、自宅で洗うことはできません。この表示があるダウンは、クリーニング専門店に依頼する必要があります。
洗濯表示は2016年に新しい国際規格(記号のみで文字なし)へ変更されたため、古いダウンと新しいダウンでマークのデザインが異なる点に注意しましょう。判断に迷ったときは、無理に自宅で洗わずプロに相談することをおすすめします。
自宅洗いNGなダウンの特徴
以下の特徴があるダウンは、自宅洗いによる失敗リスクが高いため、クリーニング店へ依頼しましょう。
| 特徴・種類 | 理由・リスク |
|---|---|
| 高級ダウン (モンクレール、タトラスなど) |
特殊な素材や加工が施されている場合が多く、自宅洗いによるトラブルのリスクが高いため。 |
| レザーや毛皮の装飾つき | 本体と異なる素材(異素材)は、洗濯による縮みや色落ちのリスクがあるため。 |
| シームレス加工 (縫い目がないタイプ) |
樹脂などで圧着した特殊構造のため、洗濯の負荷により剥がれてしまう危険があるため。 |
| 撥水加工が施されたもの | 洗濯を繰り返すことでコーティングが弱まり、本来の撥水機能が低下する場合があるため。 |
また、購入から5年以上経過したダウンは、生地の劣化により破れる可能性があります。長く愛用している大切なダウンは、専門技術を持つクリーニング店に任せた方が安心です。
失敗しない!ダウン洗濯の準備
ダウンを自宅で洗う前に、適切な洗剤と道具を揃えましょう。準備が不十分だと、シミや型崩れの原因になります。また、襟や袖口の汚れは事前処理が必要です。ファスナーやフードの扱い方も確認してから洗濯を始めてください。
おすすめの中性洗剤と道具
ダウン洗濯には、おしゃれ着用の中性洗剤を使用します。通常の洗濯洗剤は洗浄力が強すぎるため避けるのが無難です。
必要な道具は以下の通りです。
- 中性洗剤: おしゃれ着用の液体洗剤
- 洗濯ネット: ダウンが入る大きめのサイズ
- 大きめのバスタオル: 脱水時に使用
- 柔らかいスポンジ: 前処理用
- 洗面器またはバケツ: 手洗いする場合
洗剤の使用量は、製品パッケージに記載された量を守ってください。多すぎるとすすぎ残しの原因になり、少なすぎると汚れが落ちません。
襟や袖口汚れの前処理
襟や袖口には皮脂汚れが蓄積しやすく、そのまま洗っても落ちにくい場合があります。洗濯前に前処理をすることで、汚れをしっかり落とせるでしょう。
柔らかいスポンジに中性洗剤の原液を少量つけ、汚れた部分を軽く叩くように塗布します。強くこすると生地を傷めるため、優しく叩くことがポイントです。
前処理後は5分ほど放置してから洗濯を始めてください。ただし、長時間放置すると生地にダメージを与える可能性があるため、放置時間は10分以内にとどめましょう。
ファスナーとフードの扱い
ファスナーはすべて閉じてから洗濯してください。開いたままだと、洗濯中にほかの部分を傷つけたり、ファスナー自体が破損したりする恐れがあります。
フードは取り外せる場合は外し、取り外せない場合はそのままで問題ありません。ボタンやスナップもすべて留めておきましょう。
ポケットの中身も忘れずに確認してください。ティッシュや小銭が入っていると、洗濯中にダウン全体が汚れる原因になります。
【ダウンの洗い方】自宅手洗い(押し洗い)の手順
手洗いは、ダウンに負担をかけず優しく洗える方法です。洗面器やバケツを使い、以下の手順で丁寧に洗いましょう。
洗濯機よりも時間はかかりますが、やさしく扱えるため型崩れを防ぎやすい方法とされています。
1. ぬるま湯に中性洗剤を溶かす
洗面器またはバケツに30℃前後のぬるま湯(洗剤の表示に従った温度)を入れ、中性洗剤を溶かします。水温が高すぎると生地を傷める原因になるため、熱いお湯は避けましょう。
洗剤の量は、製品パッケージに記載された量を守りましょう。洗面器1杯(約10リットル)に対して、キャップ1杯程度が目安です。
洗剤をよく混ぜて泡立てたら、準備完了です。ダウンが十分に浸かる量の水を用意することがポイントになります。
2. ダウンを沈めて優しく「押し洗い」
ダウンを洗剤液の中に沈め、両手で優しく押すようにして洗います。もみ洗いやこすり洗いは生地や羽毛を傷めるため避けてください。
20回から30回ほど押し洗いを繰り返したら、裏返して同じように洗いましょう。特に襟や袖口など汚れやすい部分は、指先で軽く押さえながら洗うと効果的です。
洗っている間、ダウンが浮いてくる場合は、手で押さえて水中に沈めます。全体に洗剤液が行き渡るよう、均等に押し洗いすることが大切です。
3. 水を替え泡が出なくなるまで「すすぐ」
洗剤液を捨て、新しい水に入れ替えてすすぎます。押し洗いと同じ要領で、優しく押しながら洗剤を落としてください。
水が濁らなくなるまで、水を替えてすすぎを繰り返しましょう。通常2回から3回の水替えが必要です。
洗剤が残ると、乾燥後にシミや異臭の原因になります。最後のすすぎで泡が出ないことを確認してから、次の工程に進んでください。
4. バスタオルに挟んで水気を吸い取る
すすぎ終わったダウンを軽く押して水気を切り、大きめのバスタオルで挟みます。タオルの上から優しく押さえて、水分を吸い取りましょう。
絞ると羽毛が偏る原因になるため、強く絞るのは避けましょう。タオルが濡れたら新しいタオルに替え、水が垂れなくなるまで吸い取ります。
水気が十分に取れたら、次の乾燥工程に移ります。この段階でしっかり水分を取ることが、早く乾かすコツです。
【ダウンの洗い方】自宅の洗濯機で洗う手順
洗濯機を使えば、手洗いに比べて作業の手間を減らしてダウンを洗えます。ただし、通常の洗濯コースではなく、弱水流のコースを選ぶことを衣類保護の観点から推奨します。
また、脱水時間を短くすることで、羽毛の偏りや生地への負担を抑えやすくなります。
1. ファスナーを閉じ洗濯ネットに入れる
ファスナーやボタンをすべて閉じ、ダウンを洗濯ネットに入れます。ネットのサイズは、ダウンが無理なく入る大きさを選んでください。
小さすぎるネットに押し込むと、型崩れの原因になります。また、ネットに入れずに洗うと、洗濯槽との摩擦で生地が傷む可能性があるため注意しましょう。
ダウンを折りたたんでネットに入れる際は、きつく詰め込まず、ゆとりを持たせることがポイントです。ネットに入れたら、ファスナーをしっかり閉めて洗濯機に入れます。
2. 「手洗い」や「ドライ」コースを選ぶ
洗濯機のコース設定で、「手洗い」「ドライ」「おしゃれ着」など、弱水流のコースを選択します。通常の標準コースは水流が強すぎるため使用しないでください。
中性洗剤を洗剤投入口に入れ、水温は30℃以下に設定しましょう。お湯を使うと生地が傷んだり、撥水加工が落ちたりする恐れがあります。
洗濯時間は15分から20分程度が目安です。機種によって設定が異なるため、取扱説明書を確認してから洗濯を始めてください。
3. 脱水は短時間(目安:1分以内)で止める
脱水時間はできるだけ短く(目安:1分以内)することが、羽毛の偏りを防ぐポイントです。長時間の脱水は羽毛が偏る原因になるため、タイマーをセットして途中で止めましょう。
自動で脱水が終わるまで待つのではなく、手動で停止ボタンを押してください。30秒から1分程度の短時間脱水でも、水気を減らすことは可能です。
脱水後、ダウンを取り出したときに多少濡れていても問題ありません。バスタオルで挟んで追加の水気を取れば、次の乾燥工程に進めます。
ふわふわに戻す干し方【完全に乾かす】
ダウンの乾燥は、仕上がりを左右する重要な工程のひとつです。完全に乾かさないとカビや悪臭の原因になり、乾燥が不十分な状態では羽毛が固まり、ボリュームが戻りにくくなります。焦らず2日から3日かけて、丁寧に乾かしていきましょう。
型崩れを防ぐ陰干しの基本
ダウンは直射日光を避け、風通しの良い日陰で干してください。直射日光に当てると、生地の色あせや劣化を招く恐れがあります。
物干し竿で平干しするか、2本の竿にまたがるように干すと型崩れを防げます。ハンガーに吊るすと水分の重みで型崩れする可能性があるため、避けた方が良いでしょう。
室内干しの場合は、サーキュレーターや扇風機で風を当てると乾燥時間を短縮できます。ただし、強い風や熱風が一点に当たり続ける環境は、生地に負担がかかる場合があるため注意してください。
中の羽毛をほぐすタイミング
乾燥中は2時間から3時間おきを目安に、手で叩いて中の羽毛をほぐすと効果的です。ほぐさずに乾かすと、羽毛が固まった状態で乾いてしまうことがあります。
ダウン全体を手で叩き、固まっている部分を見つけたら優しくもみほぐしましょう。特に肩や脇の下など、縫い目が多い部分は羽毛が偏りやすいため入念にほぐしてください。
完全に乾くまでには2日から3日かかることが多いため、その間は定期的にほぐす作業を行うと仕上がりが良くなります。手間はかかりますが、ふんわり感を戻すための大切な工程のひとつです。
乾燥機でボリュームを戻すコツ
家庭用乾燥機を使うと、短時間でボリュームを戻しやすくなります。低温設定(目安:30℃から40℃)で、20分から30分ほど様子を見ながら乾燥させましょう。
乾燥機にテニスボールを2個から3個入れると、回転時の衝撃で羽毛がほぐれやすくなるとされています。ボールがダウンを軽く叩くことで、羽毛が均等に広がりやすくなるのです。
ただし、乾燥機の使用は洗濯表示で「タンブル乾燥可」のマークがあるダウンに限ります。使用不可の表示があるダウンは、自然乾燥のみにしてください。
自宅洗いとクリーニングの判断基準
ダウンを自宅で洗うかクリーニングに出すか迷ったときは、服の価格と失敗時のリスクで判断しましょう。自宅洗いは節約できる一方、手間と失敗のリスクがあります。
以下の基準を参考に、適切な方法を選んでください。
不安なときは無理せずプロに任せる
以下に当てはまるダウンは、クリーニング専門店に依頼することをおすすめします。一方で、比較的手に取りやすい価格帯のダウンであれば、失敗時のリスクを考慮したうえで、自宅洗いに挑戦する選択肢もあります。
| 特徴・状況 | 理由・メリット |
|---|---|
| 高額なダウン | 自宅洗いで失敗してしまった場合、経済的な損失が大きいため、プロへの依頼が無難です。 |
| 思い入れのある服 | 二度と手に入らないものや大切な一着は、失敗のリスクを避けて安心を買う意味でもプロに任せるのがおすすめです。 |
| 装飾やレザーがついている | 異素材(革、毛皮、金属パーツなど)が組み合わさっていると、色移りや変形など、自宅洗い特有のトラブルが起きやすいためです。 |
| 時間と手間をかけたくない | ダウンの自宅洗いは、乾燥に2〜3日かかる上、乾燥中に定期的に羽毛をほぐす作業が必要など、非常に手間がかかるためです。 |
手間と収納も解決する「宅配クリーニング」も選択肢
クリーニング店に持ち込む時間がない方は「宅配クリーニング」が便利です。「宅配クリーニング」とは、自宅から発送し、仕上がった衣類を自宅で受け取れるサービスのことです。
さらに「保管付きの宅配クリーニング」を利用すれば、ダウンを着ない数ヶ月の間、適切な温度・湿度環境で保管してもらえます。自宅での圧縮保管はダウンの羽毛を傷める原因になりますが、管理された専用倉庫なら服の状態を保ちやすいとされています。
クローゼットのスペースを確保しやすく、次のシーズンに良い状態で受け取り、そのまま安心して着られる点もメリットです。
ダウンの洗い方に関するよくある質問
Q1. どのくらいの頻度で洗うべきですか?
ダウンは、シーズン終わりに1回を目安に洗うケースが多いとされています。頻繁に洗うと、羽毛に負担がかかり、保温性が低下する恐れがあります。
ただし、襟や袖口に目立つ汚れがある場合や、汗をかいた後は、部分洗いまたは全体を洗いましょう。普段の手入れとしては、着用後にブラシで表面のホコリを落とし、風通しの良い場所で陰干しすれば清潔な状態を保てます。
Q2. ダウンのジャケットとコートで洗い方は違いますか?
基本的な洗い方は同じですが、コートは丈が長く生地面積が大きいため、十分な量の水と洗剤液が必要です。洗面器では小さすぎる場合があるため、浴槽を使って洗うと良いでしょう。
また、コートは乾燥に3日から4日かかることもあります。ジャケットに比べて乾きにくいため、羽毛をほぐす作業も多めに行ってください。
Q3. 汚れが落ちないときはどうしたらよいですか?
洗濯後も汚れが残っている場合は、その部分だけ再度洗います。中性洗剤をスポンジにつけ、汚れた箇所を軽く叩いてから、水ですすいでください。
食べ物のシミや油汚れは、自宅で落とすのが難しい場合があります。無理にこすると生地を傷めるため、落ちないシミはクリーニング店の染み抜きサービスに依頼しましょう。
Q4. ユニクロウルトラライトダウンは自宅でも洗えますか?
ユニクロのウルトラライトダウンは、洗濯表示に「手洗い可」または「洗濯機可」のマークがあれば自宅で洗えます。比較的薄手のため、乾燥時間が短く済む場合があります。
ただし、生地が薄い分、強くこすると破れる可能性があります。洗濯ネットに入れ、弱水流のコースで洗ってください。
Q5. 洗濯機は縦型でもドラム式でも大丈夫ですか?
縦型・ドラム式のどちらでもダウンを洗えますが、ドラム式は衣類同士の絡みが起きにくい設計のものもあり、負担が抑えられる場合があります。
縦型洗濯機を使う場合は、「手洗い」または「ドライ」などの弱水流コースを選び、脱水は短時間(目安:1分以内)にとどめましょう。標準コースは水流が強いため避けるのが無難です。
まとめ:正しいケアでダウンを長持ちさせよう
ダウンは洗濯表示を確認し、中性洗剤と適切な手順で洗えば自宅でも洗濯できます。ただし、乾燥には2日から3日かかり、定期的に羽毛をほぐす作業が必要です。
高級ダウンや装飾つきのダウンは失敗のリスクが高いため、無理に自宅で洗わずプロに任せる方が安心です。宅配クリーニングなら、店舗への持ち込みや受け取りの手間がかからず、自宅にいながらプロの仕上がりを受けられます。
「せんたく便」では、保管サービスも利用できるため、クローゼットのスペース確保にも役立ちます。自宅洗いに不安がある方や、大切なダウンを安全に洗いたい方は、ぜひ一度「せんたく便」へ相談してみてください。
宅配クリーニングの依頼はせんたく便へ
| サイト名 | せんたく便 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ヨシハラシステムズ |
| 本社住所 | 〒522-0026 滋賀県彦根市大堀町380-1 |
| 電話番号 | 0120-096-929 |
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